◎ GMPって何?
GMPとは、医薬品や医療器具を製造する上で製造者が守らなければならない内容を定めた法令です。誰がいつ製造しても、必ず同じ高品質の製品をつくることができるよう、原材料の入荷から、製品の出荷に至るまでのすべての過程で一定の品質が保たれ、製品が安全に作られるように定められています。
◎ バリデーションって何?
上記で説明したとおり、GMPとは医薬品を製造する上で、誰がいつ作っても同じものにならなければいけないのですが、それを保証するために、製造設備や製造工程、方法が目的としている品質に適合する医薬品を一定して製造できるか科学的に検証し、保証することをバリデーションといいます。
省令では「構造設備や手順、工程が期待される結果を与えることを検証し、これを文書とすることによって、目的とする品質に適合する製品を恒常的に製造できることを目的とする。」とあります。
ではどのようにバリデーションを行えばいいのか。
バリデーションは何をすればいいのか?
例えば、原料を熱処理する工程があったとします。
この時、熱処理する装置で、予期せぬ温度分布がったり、温度負荷を加える時計に予期せぬ誤差があったら、「目的とする品質に適合する製品を恒常的に製造」できないことになります。この場合、同じ品質のものが作れなかったのは熱処理装置にメンテナンス不良があったことが原因になります。
それでは、どうすればメンテナンスするのでしょうか。これを検証し、保証するのがバリデーションです。これにはツールが必要です。
・装置を動かす時、維持時間や設定温度はどうするか、また、どのような装置を運用するかなど、設定条件を考える
・実施計画を立て、文書化する
・計画の通りに実施し、結果を記録する
・結果を見て、どの条件が一番良いのかを解析する
この流れで、「一定して目的とする品質に適合する製品が製造できる」ことが科学的に保証されたといえます。
◎ まとめ
バリデーションは上記の例だけでなく、温度計や圧力計などの計測機器は本当にその数値を示しているのかや、洗浄した容器や機器は確実に洗浄されているのかなどさまざまな検証が必要です。バリデーションを行うタイミングや趣旨によって名前が違い、それはバリデーション基準に示されています。
検証を行う際はどの条件で製造するのが理想的か、ばらつきはどの程度許されるのかなど視点を変えて検討し、確実に一定の品質を保つことが必要です。